子どもが壊れる家 (文春新書)



子どもが壊れる家 (文春新書)
子どもが壊れる家 (文春新書)

商品カテゴリ:妊娠,出産,子育て,育児,幼児教育,母親学習
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確かにある意味スゴイ本

 経歴(法務省東京鑑別所指導教官→ブルームバーグテレビ部門アンカー→フリーランスのジャーナリスト)をみて、出世魚のようだと思ってしまった。

 ただ、ほとんどの人は、奈良の少年による放火殺人事件(義理の母と子供二人を焼死させた事件)の供述調書とかを、彼女が少年の鑑定をした医師から入手(?)し、その医師が秘密漏示に問われ逮捕されたという事件の方を記憶しているだろう。

 内容だが、第1章(「普通の家庭」で犯罪が起きた)、第2章(加害者が育った家)、第4章(子供を飼う親にならないために)については、ジャーナリスティックなフィルタリングがかかっており、体よく主観を押しつけられている気がする。
 捨象された事実を組み合わせれば違う解釈があり得るのではないかという感覚が最後まで捨てられなかった。

 一方、第3章(「過干渉とゲーム」)の後段と資料編(前頭前野活性化とゲームのレーティング)はまあ一読の価値があるかもしれない。

 ここで主張(あるいは引用)されるのは、
 ・「理性」を司るのは前頭葉の最前部で、ここは前頭前野と呼ばれ、自我や社会性、創造性、善悪の判断を司る。
 ・職業柄パソコンに長時間向かっている人の脳波を調べるとβ波の数値が低く、前頭前野の活動が鈍い状態にあった。パソコン画面を見ても前頭前野は過発に働かない。
  前頭前野は古い脳にブレーキをかける役割を担っており、この働きが鈍くなると古い脳が司る本能的な行動に抑制がきかなくなるおそれがある(森日大大学院教授)。
 ・インタラクティブな暴力的ビデオゲームは、人間の攻撃性を高める(アメリカ心理学協会)
 ・ゲーム脳対策としては、お手玉を推奨。数個のお手玉を使う遊びは、左右の手の状態や物事の手順を考えながらするので、前頭前野が活発に働く(森教授)。
 ・前頭前野を発達させるには、読み書き計算が最適(川島東北大教授)
本のタイトルだけなら☆5つ付けても良いが・・。

著者は少年鑑別所元教官の草薙氏。
やや期待して読んだのだが・・・。

内容は類書と同じ。新しい発想、気付きや理論はない。

平成15年16年に立て続けに起きた、「普通の」男の子・女の子による不可解な凶悪犯罪。その原因を探るべく、家庭・学校を初めとした生育環境を探る。
そこから見えてくるものは、過剰な期待から来る・過干渉・過保護、テレビゲームの影響、責任を自分の子育てや家庭環境以外に求めようとする親の姿だという。
でも、本当にそれだけだろうか。同じような境遇の子どもたちは何万といるはずだ。その中で、これらの子だけが犯罪へと陥ってしまったのはなぜだろうか。

その辺りまで踏み込み描き出して欲しかった。
読後に消化不良感がする。

この本で良いのは「子どもが壊れる家」というタイトルだけ。このタイトルなら、一度は手にとって読みたくなる。

タイトルだけなら☆5つ付けても良いが。
何が言いたいの?

著者の少年犯罪に関するノンフィクションはそのソースや時折入る主観的な部分から賛否は分かれると思うが、すごい部分があった。
著者は、何のためにこの本を書いたのだろうか?私には全く伝わってこない。心から、現在の家庭や子どものおかれている状況を理解し(あるいは理解しようとし)、少年犯罪の本質を掘り下げて知ろうという気持ちがあるのだろうか?
構成は、概論、自身の著書からの引用、医学論文等の「科学」の寄せ集めから著者による陳腐なまとめ。そして最悪な著者による「直感」による強引なゲームの原因論。やたらと、科学的ものを寄せ集めても、結論は全く科学的ない。結局、子どもが壊れる原因は、ゲームなのか、ホラーなのか、ゲームをさせる家庭環境なのか、放任の親なのか、過干渉の親なのか。ゲームにもいいゲームと悪いゲームがある?それじゃぁ、悪いゲームを製作販売しているメーカーなのか、規制していない国なのか。

私は、著者がどのような家庭環境に育ち、現在どのような生活環境にあるのか知らないが、家庭、親、子どもをどのように理解しているのだろうか。

構成はめちゃくちゃ、展開は強引、そして最悪なのが、全く「家」への暖かな視点がない本である。

これまでも著者の本は読んでいるが、著者自身のきちんとした考えや多くの取材源に基づいて書かれたというよりは、たまたま「ラッキーな」ソースだけに支えられているのか、とこの本を読んで感じた。

そして、「直感」から「偏見」が生まれてくるように思われる。
この著者の作品は吉外じみたものが多いですから

あまり読まないほうがいいですよ。
一般人に誤解を与えてしまうような本は売らないほうがいいと思うんですけどね。
昭和初期、中期よりも犯罪が増えた??

 もはや最近は全く考慮されなくなった「ゲーム脳」という概念?を用いて書かれたルポ。
 そもそも現在では、昭和初期、中期のような残酷な少年連続殺人はさすがに毎日のようにおこってはいない。
 あの時代ゲームやビデオが原因で少年犯罪が多発したのだろうか?
 社会学者などの分析でかつては、仕事に忙しく子どもの面倒などみていられなかった親が多いことが知られてきている。
 農家の子どもには犯罪者が多いのだろうか。
 心理学をゲームのように簡単にとらえる物書きが増えたのは残念。
 むしろゲームやビデオなど新しいメディアが普及すると浅薄な情報が大人の間に広まりマスコミの誘導に踊らされる。
 もちろんマスコミ側の人は絶対にそれを非難するだろうが・・・



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